3月9日 予算特別委員会

◆委員(井上ノエミ) 
 まず今回の新型コロナ感染症対策に関しては、山本区長をはじめ職員の皆様のご尽力に大変感謝いたします。
 墨田区はPCR検査も拡大して学校や保育園での感染にも常に素早く対応して、区内での感染拡大を防いできました。緊急事態宣言は続いていますが、区民の皆様は区の対応のおかげで安心して生活できていると思います。いよいよ4月からはコロナのワクチン接種が始まります。16歳以上の区民の希望者全員に接種するわけですから大変大規模な事業になります。それにもかかわらずワクチンの供給などの詳細はいまだ分からない状況です。このような状況で実施の計画を立てるのは大変難しいです。しかもワクチンの保存や運搬のコールドチェーンの管理も、今回使うファイザー製のワクチンでは大変難しいです。集団接種もやりますし、病院でも行いますので、様々な面で混乱する可能性もあり、危機管理体制も重要だと思います。是非山本区長のリーダーシップで今回のワクチン接種を実施していただきたいと思います。そのためにも十分なシミュレーションや訓練が必要だと思います。万全の準備をしていただきたいと思いますが、山本区長のご見解を伺います。

◎区長(山本亨) 
 まずこの間の我々の対応について、お褒めのお言葉をいただきましてありがとうございます。まだまだ気を抜けないという状況の中で、委員のおっしゃるようにしっかり対応していきたいというふうにまず思います。
 そして今、ワクチンの接種に関してのお尋ねとご意見がございました。現在、新型コロナウイルス調整担当、日々変化する国や都からの情報を的確にキャッチしながら、本区の接種体制計画を構築しています。この計画を次の区民福祉委員会でまた改めて報告をさせていただきたいと思いますが、このワクチンの供給量に合わせながら適切な接種体制の確保ができるよう、医師会等と協議しながら、希望する全ての区民に対して安全に、そして有効なワクチンの接種を一日でも早くということで準備をしているところであります。
 また今、シミュレーションというお話もございました。医療従事者の接種をこれから始めるというところに当たって、そこを活用してシミュレーション等を少し考えさせていただきたいというふうに思っております。

◆委員(井上ノエミ) 
 よろしくお願いします。
 東京都では医療従事者のワクチン接種を3月4日から60万人を対象に始めたという報道がありました。墨田区の医療従事者のワクチン接種はもう始まっているのでしょうか、お伺いします。
 また4月19日の週に墨田区に2箱、1,000人分のワクチン配布があります。それ以降に関しては何か情報はありますか。あれば教えてください。本格的なワクチン接種は5月から始まるという理解でいいでしょうか、お伺いします。

◎保健衛生担当参事(岩瀬均) 
 墨田区での医療従事者接種はまだ開始されていません。予定では3月22日、それから29日の週から2回分の接種分が配布される予定ですので、配布された病院から順次接種を開始する予定になってございます。
 次に、区民接種のワクチン配布につきましては、過日の報道のとおり墨田区には4月19日の週に2箱、4月26日の週に1箱が納品される予定で、予定どおりに届きますと4月には約3,000回分のワクチンが届くことになります。したがいまして、当初の予定より大変遅れて申し訳ございませんけれども、集団接種及び個別接種の本格実施は、やはり5月あたりからになるかと考えておりますが、今後、その詳細を詰めまして、今、区長が申し上げましたとおり次の区民福祉委員会で詳しくご報告を申し上げたいと考えております。

◆委員(井上ノエミ) 
 墨田区のホームページのQ&Aには、ワクチンを受けるために注意が必要なのはどのような人ですかという質問があります。その答えに心臓、腎臓、肝臓、血液疾患や発育障害などの基礎疾患のある方とあります。これらの人は接種に注意しなければなりません。今回の接種では65歳以下でも基礎疾患のある人は優先的に接種を受けることができます。別のページにその基礎疾患が出ていますが、接種を注意しなければならないのとほぼ同じ病気で心臓病、腎臓病、肝臓病とあります。この二つの説明を見ると少し分かりにくいと思います。厚生労働省のホームページには、医療機関用に予診票のサンプルがあります。ここには基礎疾患のある人はかかりつけ医に接種を受けてよいと言われたかという質問があります。副反応も考えて、病気持ちの人はかかりつけ医に相談したほうがよいのでしょうか。墨田区としてはどのような方針なのか伺います。また区民に分かりやすく説明していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

◎保健衛生担当参事(岩瀬均) 
 今、井上委員がおっしゃったことについては、医師会の先生方等とも積極的に意見交換をさせていただいております。特に高齢者の方で基礎疾患のある方は、保険診療はかかりますけれども、ご自分のかかりつけ医でまず届いた予診票の確認ですとか、それから持病と副反応との関係を理解した上で接種を受けていただくことを推奨できないか検討しております。そのようなことができれば、仮に集団接種などにお越しいただいた場合でも滞留や時間待ちが減るのではないかという話も上がっております。保険診療が掛かるお話ですので、明確に区の方針として打ち出すことは困難かとは思いますけれども、例えば今のようなご質問がコールセンター等にあった場合には、一つの事例として上げさせていただきたいと思っております。
 なお、ご指摘のホームページのQ&Aの内容で分かりづらい部分については、早急に確認し、分かりやすい表現に修正させていただきたいと考えております。

◆委員(井上ノエミ) 
 次の質問ですが、多くの区民から接種券についての問合せがあります。まずいつ頃接種券は発送されますか、伺います。また、厚生労働省のホームページにはこの接種券をもらってから電話かメールで予約するとあります。区民からの大量の電話に対応できるのか伺います。また、予約なしに会場に行った場合は接種を受けられないということでしょうか、確認いたします。
 また、接種券には番号があるのでしょうか。予約する場合にはその番号が必要なのでしょうか、お伺いします。

◎保健衛生担当参事(岩瀬均) 
 接種券の発送でございますけれども、東京都の情報によりますと世田谷区や八王子市で4月12日の週から接種が始まると聞いております。そうなりますと、仮になんですが、墨田区に住民票がある65歳以上の方で、世田谷区や八王子市の高齢者の入所施設に入ってらっしゃる方がいた場合に、接種券がないと接種ができないという状況が発生いたします。したがいまして、その前までには接種券を送付する方向で今、計画を立てているところでございます。具体的な日程については、繰り返しになりますが、区民福祉委員会で報告をさせていただきます。
 接種の予約につきましては、本区で現在発表させていただいている接種会場につきましては、電話による、いわゆるコールセンター、若しくはウェブでの予約となってございます。このあと発表するその他の個別接種会場につきましては、接種が始まりましたら、その医療機関の予約方法で予約をしていただくことになります。原則予約が優先になりますけれども、その優先接種期間中で、かつ接種券があれば、仮に当日キャンセルがあった場合、接種ができる可能性があります。また接種券には番号がありますので、予約時にはその番号が必要になります。

◆委員(井上ノエミ) 
 接種会場については、これまで七つの病院と四つの集団接種の会場が決まっています。現時点で追加の場所があれば教えてください。また会場は自分で選べるのかも教えてください。1回目と2回目は基本的には同じ会場で受けるべきと思いますが、いかがでしょうか。

◎保健衛生担当参事(岩瀬均) 
 追加の個別接種会場につきましては現在検討中でございます。決定次第報告をさせていただきます。会場はもちろんご本人の選択になります。ご指摘のとおり1回目の接種と同じ会場を推奨してございますが、同じワクチンであれば会場を変更することは可能となってございます。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、85ページの行政情報化推進経費に関連して区役所のICT化について伺います。
 現在、私は引きこもり対策特別委員会に所属しています。引きこもりの原因の一つには小・中学校のときの不登校があります。不登校の子どもの対策については、学校と教育委員会、場合によっては保健所、子育て支援総合センター、生活福祉課などの区の幾つかの部門でその子どものデータを共有する必要があります。また成人してからも引きこもりになった場合には、生育歴が参考になります。
 このようにデータを幾つかの部署で共有する必要がある場合や将来的にデータが必要になる場合にはICT化が必要です。いまだに紙のファイルを使用している部署もあるようですが、ICT化について現状はどうなのか。また今後の計画についても教えてください。

◎情報システム担当課長(坂田勝彦) 
 ICTの活用によるペーパーレス化の進捗状況についてです。現在、決裁について文書管理システムの利用を徹底したり、会議資料などを電子化することによってペーパーレス化を進めております。具体的には文書管理システムにおける決裁文書について、一昨年電子決定方式を徹底するように改めて通知をいたしまして、区長及び副区長決裁の文書についても電子決定を原則とするよう変更したところです。これによって、一昨年約30%だった電子決定率が現在では約60%になっております。
 また、次期計画の改定検討の中で更なるペーパーレス化を推進してまいります。

◆委員(井上ノエミ) 
 ICT化においては個人情報の管理が大変重要になります。特に非常にセンシティブな個人情報に関しては、関係者以外はアクセスできないセキュリティ対策が必要です。今、どのような対策を取っているのか、伺います。

◎情報システム担当課長(坂田勝彦) 
 区では個人情報や区政運営上重要な情報の漏えいを防止するとともに、情報システムの安全かつ安定的な運用を図るため、墨田区情報セキュリティポリシー基本方針を作成しております。これに基づく対策として、情報資産に関する情報セキュリティ対策の基準をつくっております。例えば情報を送信する場合、個人情報や公開することを予定しない情報、及びセキュリティの侵害が行政事務の執行等に重大な影響を及ぼす情報については、暗号化又はパスワードを設定するようにしております。またマイナンバー利用事務においては、ネットワークの分離や情報の持ち出し禁止、そして利用者認証システムの導入などをしております。そのほかにも人的なセキュリティ対策としまして、職員の研修等を行っております。
 今後もそうした形でセキュリティ対策を行っていきたいと思います。

○委員長(田中邦友) 
 以上で、新しいすみだの質疑を終了いたします。